国際バスケットボール連盟(FIBA)が競技規則を改正し、2026年10月1日からFIBA主催大会で採用されています。国内では、第102回天皇杯・第93回皇后杯は2027年1月のファイナルラウンドから「2027バスケットボール競技規則」を適用します(ファーストラウンド・セカンドラウンドは開催時の最新の競技規則で実施)。
このページは、観戦のうえで気づきやすい変更点を要約したものです。正式な条文・公式解説は、JBAの競技規則ページをご覧ください。
適用時期
- トップリーグ(B.LEAGUE・Wリーグ): 2026-27シーズンの開幕から(プレシーズンマッチは2026年9月1日から)
- 第102回天皇杯・第93回皇后杯: 2027年1月のファイナルラウンドから
- その他の国内競技会: 2027年4月1日から
ファウルの種類が変わります(第36条〜第38条)
「アンスポーツマンライクファウル」がなくなり、重さに応じて2種類のファウルに分かれます。
- ディスラプティブファウル(DI): フレグラントファウルの水準には達しないものの、ゲームの流れを妨げて相手チームに不利益を与える不当な触れ合いです。速攻など進行中のオフェンスを止めるために、ボールに正当にプレーしようとせずに起こした必要のない触れ合い、クォーターやオーバータイムの終了間際にクロックを止めるための触れ合い、バスケットへ進むプレーヤーを後ろや横から止める触れ合いなどが当たります。失格・退場の累積の対象にはなりません。
- フレグラントファウル(FL): スポーツマンシップとフェアプレーの精神に反する、無謀・暴力的・危険な行為や、過度に激しい触れ合いです。2個で失格・退場になります。
どちらも罰則は、ファウルをされたチームのフリースローと、その後のファウルをされたチームのスローイン(フロントコートのスローインライン)です。フリースローの本数は、ショットの動作中でないプレーヤーへのファウルなら2本、ショットの動作中で成功していれば得点が認められてさらに1本、不成功なら2本または3本です。
テクニカルファウルも2つのカテゴリーに分かれます。
- カテゴリー1: 審判や相手への異論・挑発・侮辱、相手の目の前で手を振って視野を妨げる、フェイク(ファウルをされたと欺く)など、スポーツマンシップに関わる違反。失格・退場の累積の対象です。
- カテゴリー2: ゲームの遅延(スローインやフリースローを遅らせる、開始時にコートに遅れるなど)、リングをつかんで体重をかける、最後のフリースローでのゴールテンディングなど、ゲーム運営上の違反。累積の対象にはなりません。
失格・退場(ゲームディスクォリフィケーション)になるのは、次のいずれかを宣せられたときです。
- カテゴリー1のテクニカルファウル2個
- フレグラントファウル2個
- カテゴリー1のテクニカルファウル1個とフレグラントファウル1個
ヘッドコーチは、自身のスポーツマンらしくない振る舞いによるカテゴリー1のテクニカルファウル(記号C)が2個のとき、またはヘッドコーチに記録されたカテゴリー1のテクニカルファウルが3個で、そのすべてがベンチ・チーム関係者に対するもの(記号B・BD)か、そのうち1個が自身のもの(C)のときに失格・退場になります。
審判の新しいシグナル
新しいファウルの種類に合わせて、ディレイオブゲーム、ディスラプティブファウル、フレグラントファウルのシグナルが導入されます。シグナルの図は競技規則(別添資料A)をご覧ください。
スコアシートの記号
テクニカルファウル・ディスラプティブファウル・フレグラントファウルの新しい記入方法が導入されます。失格・退場の累積の対象になるファウルは記号を丸で囲みます(丸囲みのFL、カテゴリー1のT・C・B、チーム関係者へのBD)。ディスラプティブファウルはDI、カテゴリー2のテクニカルファウルは丸囲みのないTです。
ショットの動作(アクトオブシューティング)の定義が詳しくなります(第15条)
ショットのファウルを得るために状況を意図的に作り出すケースが増えていることから、ショットの動作がいつ始まり、いつ終わるのかが詳しく定義されます。
- ジャンプショットなど動きながらのショット: 相手チームのバスケットに向けて肩とボールを上方に動かし始めたときに始まります。
- バスケットへのドライブでのひと続きの動作: ボールをギャザーして片手または両手で支え持ったときに始まります。
- ショットの動作中とみなされるのは、原則としてフロントコートにいるプレーヤーです(各クォーター・オーバータイムの終了直前、ショットクロック終了直前の最後のプレーを除く)。
- ジャンプショットなどでは、ファウルをされた後にボールをパスした場合、バスケットから離れる方向へボールを上方に動かした場合、バスケットの方向を向いていない状態でボールを上方に動かした場合は、ショットの動作中であったとはみなされません。ドライブでは、ファウルをされた後にボールをパスした場合がこれに当たります。
そのほかの主な変更
- 第1条(ゲーム): 競技規則の「コミッショナー」は「テクニカルデリゲート」も指すことが明確になります。
- 第2条(コート): 境界線は同一の色、コートマーキングは両方のハーフコートで同一の色などの条件のもとで、ラインごとに異なる色を使えるようになります。
- 第4条(チーム): ソックスが見える状態でなければならないという要件がなくなります(全員が同じ主となる色であること)。
- 第24条(ドリブル): ドリブルを終えた後に新たなドリブルができない原則について、例外(ショットをする、相手プレーヤーがボールに触れる、パスまたはファンブルしたボールが他のプレーヤーに触れる)が明確になります。
- 別添資料D(順位決定): 大会の途中の段階で敗退したチームの順位の決め方が明確になります。
- 別添資料F(インスタントリプレーシステム): 第4クォーター・各オーバータイムの残り2:00以下で、スローインのファウルが宣せられた後にボールがスローインを行うプレーヤーの手から離れていたかをレビューできるようになります。また、ゲーム中のどの時点でも、ファウルが起きた後にゴールテンディングまたはバスケットインタフェアレンスのバイオレーションをレビューできるようになります。これらはヘッドコーチチャレンジにも適用されます。
正式な条文・公式解説
この要約は、JBA審判グループ「2027バスケットボール競技規則 主な変更点 要約サマリー」(2026年8月23日版)をもとに観戦者向けにまとめたものです。記載されている条項以外にも文言の修正などの軽微な変更が含まれることがあります。本ページと競技規則との間に内容の違いがある場合は、競技規則の記載が優先されます。